2020年3月に行ったZoomでの囲碁(純碁)入門の動画です。

純碁は囲碁ルールの1つで、終局の仕方、勝敗のカウントの仕方が違うだけで、初手から実質勝負がつくまでのゲームの中身は通常ルールの囲碁と同じです。

通常ルールでは「お互いの境界線が定まったら終局、死んでる石を取り除き、戦いの途中で取った石を相手の地に埋めて、残った地をカウントする」となっていますが、このとき「境界線が定まる」「死んでる石」「地」などなど入門者にはすっと理解できない概念がいくつか出てきてしまいます。

実際、囲碁入門教室を開催してルール説明が一通り終わったところで「さぁ、みなさん同士で対局してみてください」といって対局を始めていただくと、必ず何人かの方から「先生! これもう終わってますか」という質問の手があがるのです。

一方、純碁は「お互いの境界線が定まる」までのゲームの進行は同じですが、そのあと、お互いに限界まで石を置き続け、双方が「これ以上、石を置けない」と考えてパスをしたら終局、盤上にある石をカウントします。

「石を置けないと考える」のは対局者自身の勝手な判断ですし、「石をカウント」には曖昧なところがありません。

ルールを覚えた人同士でゲームをして先生の助けを借りずに勝敗を決めることができます。

ルールをひと通り知れば2人で遊べる、というのはオセロゲームや五目並べでは当たり前のことなのですが、囲碁はこれまでそれができなかったのです。
純碁のルールはそれを可能にします。

通常ルールで囲碁が打てるというのは、死石の理解など、ある程度の棋力が備わってからの話であって囲碁ルールを覚えた時点でそこまで求める必要はない、というのが純碁の考え方です。